野球の絶対的な基礎練習となるキャッチボールですが、ただボールを投げるだけではありません。正しい投げ方と腕の正しい振り方を意識しながら練習させましょう。相手にきちんと投げてこそキャッチボールです、そのためには正確なコントロールが重要です。まずは5メートル位の間隔を取り、腕だけを使って投げます。
キャッチボールの際に投げる目標は相手の胸です。これは基本中の基本で、人間の身体の構造上、自然な形で正しくボールを投げた場合、キャッチボールをする相手の胸へボールが行きます。正しい腕と肘の使い方を意識しながらキャッチボールの練習をします。
まずは5m程度の短い距離からキャッチボールを始めます。無理して長い距離でキャッチボールをすると、悪いフォームでボールを投げる癖が付くだけです。正しく投げられるようになったら、徐々に距離を伸ばしていきましょう。そして、キャッチボールでのステップは歩くように自然に足を踏み出すようします。
キャッチボールの構えは、グラブを持っている側の足が少し前になります。そして、軸足でしっかりと立ち、ボールを捕りながら踏み込み、この際に軸足を相手に対して直角に向けるようにします。この動作によって左肩が相手に向き、ステップする足がスムーズに上がり、投げる体制に入れます。そして、軸足の延長線上に上げた足をステップし踏み込みます。正確にこの位置のステップができるようになるとコントロールも安定します。
正確なステップを行うためにはボールを持たずにシャドウでステップとフォームの確認をさせ、動きの中でボールを投げることを覚えさせます。身体がとまった状態ではなく、あくまでも動きの中でボールをとり、相手にボールを返すようにします。キャッチボールはだらだら長くやっても効果ありません。目標、修正箇所などを意識しながら、時間を決めてやりましょう。
■キャッチボールの基本練習
1:開始前に全球数を決定する
2:約5m感覚から始める
3:相手の顔・右肩・左肩・胸(ユニホームロゴ)・右腰・左腰・右ひざ・左ひざ全てに送球することができれば、5m下がる、以上を球数まで繰り返す。
4:キャッチボールになれたら、どんな体勢でも投げる事が出来る様に練習をします。
コントロールとボディバランスのUPが出来ます。
■キャッチボールの応用練習
キャッチボールの応用練習としては「スナップスロー」が挙げられます。肘から手首だけで投げるわけです。ポイントは肩と肘を同じ高さでスローイングを行い、肘を肩よりも下げないようにしましょう。それができる様になってから、次に片足を1歩前に出して、体重移動で投げることを覚えさせます。
川﨑宗則監修 実践守備マスタープロジェクト
